スロベニアにある夏時間と冬時間

person in red shirt wearing watch スロベニアの習慣
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日本ではなじみがないと思いますが、スロベニアをはじめ世界70か国では毎年10月最後の日曜日の午前2時に時計を一時間遅らせて、冬時間を設定することになっているのです。

ちなみに3月最後の日曜日は時計を1時間早くして、夏時間がスタートします。残り最後の夏時間を楽しもうと思うのですが、なんでこんな面倒なことをしているのでしょうか?

理由は日照時間有効活用&エネルギー節約のため

アメリカの政治家、ベンジャミン・フランクリンが1784年にパリ通信に手紙を書き、どれだけ日光を浴びることがいいかを発表しました。また健康面だけではなく、そうすることで、街はロウソク代金を節約できると述べたのです。当時多くのパリの人たちは6時に起き日光を浴びるなんていう習慣はなかったのかもしませんが、彼は日光とともに生活することの利点を述べました。しかしながら、かれは夏時間を設定することは述べてはいません。

a close up shot of dollar bills
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1907年にはイギリスの活動家ウィリアム・ウィレットもフランクリンと同様の主張を行っています。しかし、この時イギリス議会では夏時間の設定は決まりませんでした。

最初にこのサマータイム、夏時間を始めたのは、ドイツとオーストリアでした。時は1916年第一次世界大戦の時期です。日光の無駄遣いをせず、エネルギーの節約を目的としたのでしょう。

ヨーロッパに続きアメリカが1918年に夏時間を始めます。

スロベニアで夏時間始まったのは1983年

旧ユーゴスラビア議会でこの法律が決まり、その時から3月最後の日曜日に時計を一時間早めることになりました。ユーゴスラビアから独立した後もこの習慣は続き、のちにほかのEUの国々も夏時間と冬時間の設定を取り入れて、ヨーロッパで仲良く時計の針を遅らせたり、早めたりするようになったのです。

疑問視される夏時間の効果

crop photo of a girl holding a slogan on energy saving
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エネルギー節約の観点からすると、ロウソクを使っていた時代よりは節約率が少なくなっているそうです。もし熱い地域ですと日中は熱いので冷房費用がかさむことも考えられます。

また時間を変えると体のバイオリズムにも影響を起こしてしまうことがわかっています。車の事故が増えたり、心臓発作が起こったりする可能性が高まる場合があるそうです。

ヨーロッパは時計を動かしたくない?

white clock
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ヨーロッパでは夏時間を廃止しようかという試みが話し合われていますが、夏時間に合わせるのか、冬時間に合わせるのか合意できていません。コロナの影響がありこの結論は先送りになりそうです。

個人的には冬時間に合わせてもらったほうがなんかうれしいのですがね。

ヨーロッパに住んでいると日本より日照時間の変化が、夏と冬にかけて大きいとは感じます。霧があったり、冬のどんよりの雰囲気は気持ちも暗くなってしまいますし。しかしながら、時間が変わる瞬間はなんともいえず、バイオリズムが崩れる感じもあるので、どっちにしろ時計の針を動かすのはそろそろやめてほしいなと思います。

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