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5月1日は労働者と夏の始まりを祝う祝日です

スロベニアでは今日、5月1日は祝日でpraznik dela、英語ではlabor dayという労働者のための祝日です。正式には1941年ナチス支配下のリュブリャナで最初に祝われましたが、第二次世界大戦後1948年に正式に国の祝日となりました。

元々はアメリカのシカゴで労働者の権利を求めて3日続けて起こった1886年の暴動を元に作られた祝日です。労働者たちは一日8時間の労働時間など、彼らの権利を求めて血が流れでる暴動を起こしたのです。

ブラスバンド演奏で始まる祝日

マリボルでの演奏

昔は朝の工場(労働者の仕事場)などでのブラスバンドの演奏から1日が始まります。赤い色で彩られた旗やメイポールが並び、文化的な催しやパレードが行われました。夜はご馳走なしでは始まりません。多くの人と交流しながら、イベントを楽しむのです。その際に赤いカーネーションや綺麗な服装で来ることが決まりごとでした。当時はソビエト連邦と強いつながりがありましたが、基本的にはこの祝日は労働者たちの連帯や彼らの権利を祝福するためのものです。また2004年の5月1日はスロベニアがEUに加盟した日でもあるんです。

スロベニアのメイポール。旗が着いています。

この祝日のシンボルはKresと呼ばれる焚き火

今ではブラスバンドの演奏やカーネーションよりも、労働者の権利に敬意を払うためクレス(Kres)と言われる大きな焚き火を前日の夜から起こしてその周りを囲みながらおしゃべりをするのが主流です。ただ、このクレスはスラブ圏の伝統なんですね。

ロジュニクの焚き火。2021年もなしになりました。

伝統では6月23日の夏至の時にクレスを焚いていたそうです。この時に動物の言っていることがわかったりするなどという神話もあるそうですが、クレスはパガニズム(スラブ圏ではキリスト教が来る前はパガニズムという自然信仰の宗教がありました)の習慣で、炎の力が太陽を照すと信じられていました。さらには、スロベニアでこのクレスはトルコからの攻撃を知らせる手段としても使われました。後になって5月1日の祝日が制定される前に、労働者たちは自分たちの権利を示すためにクレスを焚くようになったそうです。今ではリュブリャナのロジュニクでのクレスが有名です。

スロベニアの春の連休の意味合いが強いです

労働者の権利を祝福する日という重みは今では少し薄れて、連休を楽しむ時期というのが現代の過ごし方です。この4日前には人民解放記念日という祝日があり、学校では1週間授業が休みになり、親たちは有給をとり旅行に出かける家族が多いのです。

民俗学の視点では、この日は夏の始まりと言われています。すでに春になってたくさんの花が咲き、気温も上昇して暖かい日が続き、また日も長くなるのでこのように言われています。

この暑すぎず過ごしやすい時期に旅行をしたり、お友達や親戚で集まってバーベキューをしたりして過ごすのが本当にスロベニアっぽいです。みんな5月1日の休みは何するの?どこに行くの?っていう話題になるんですよ。

今は昔よりも労働者の権利は改善されていますので祝日が制定された時の意味がわかる人は少ないですし、やっと休みだぞ!という気持ちな訳ですよね。

ただ、コロナウイルスの大流行で、去年も今年もロジュニクをはじめとするクレスはなくなってしまい、旅行も行けなくなってしまいロックダウンの中過ごすようになっていましたが、今年はロックダウンは解除され、十人以下なら外での集まりが許可されるようになっています。

早くいつも通りの過ごし方ができるといいなと願うのでありました。

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