スロベニアの代表的な食べ物といえば、リチャットと並んでこのヨータがあげられるでしょう。スロベニア人なら絶対人生で1度は食べるはずで、一杯でしっかり栄養が取れるEnolončnica(エノロンチュニッツァ)と呼ばれる料理に分類されます。手軽に栄養が取れることからか、山小屋では必ずと言っていいほど置いてある一品です。
地元の人に言わせれば、今現在は豆、ジャガイモ、酸っぱいキャベツ(スロベニア語ではキスロゼリェ)、ハムなどの豚のドライミート、塩、胡椒、ローリエの葉といったスパイスが基本材料だそうです。
ヨータはスロベニア全土で広く食べられている料理ですが、面白いバックグランドがあります!
ヨータ発祥の地はイタリアにあり!
そもそもこのヨータは、今現在スロベニアのクラス地方(スロベニアの南西部)とイタリア北東部フリウーリ地方の人たちの料理でした。イタリアは統一に時間がかかった歴史があり、このフリウーリ地方の人たちは自分たちの言語がありました。ヨータはフリウーリ語でスープを意味し、それがそのままスロベニア語として伝わったのです!
しかし今イタリアではヨータは知られていないらしく、その代わり近くのスロベニアとイタリアに広がるのゴリッツァ地方、南西部のプリモルスカ地方で知られる料理となりました。
フリウーリ人たちのヨータの材料は、基本的には今現在のものと一緒ですが、酸っぱいキャベツの代わりに酸っぱいカブ、ドライミートの代わりにソーセージとなっています。第一次世界大戦の時には食料が不足し、肉なしのヨータも多く食べられたそうです。
今現在では、なんと全ての種類のヨータがスロベニアで食べられています。
食堂、スロベニア料理レストラン、山小屋で食べることができるヨータ。ベジタリアンの方用の肉なしヨータもありますが、ただカブバージョンのものはなかなか外食では見かけないのです。不思議だなーと思っています。ですが、作り方が簡単なので、お家でも手軽に食べられるんですよ。
作り方
材料は、(私が好きなカブバージョンに設定させていただきました!)
酸っぱいカブ、ジャガイモ、玉ねぎ、塩、胡椒、ベーコンまたはソーセージ、豆(缶詰でOK)
- それぞれの鍋に、酸っぱいカブと切ったじゃがいもを茹でる(一緒にしないことがポイントらしいです)。
- 玉ねぎをみじん切りにして飴色になるまで炒める。
- カブとじゃがいもが柔らかく茹で上がったら玉ねぎ、肉と一緒に大鍋に移しとろとろになるまで茹でる(ジャガイモや豆でとろとろになります)
- 塩胡椒やスパイスで味を整えて完成!
材料を酸っぱいキャベツにすればキャベツヨータになりますし、お肉をなくしたらベジタリアンの方も食べられます。酸っパサを調整したり、ザセッカと言われる豚の脂を入れてコクを出したりそれぞれの味付があって、シンプルなのでアレンジも自由自在です。しっかりとろみが出るまで火を通す必要がありますが、これがうまさの秘密です!みなさんのお口に合うこと間違いないです。
最後に
ご家庭でも簡単に作れちゃうヨータ。日本でも、またスロベニアで本場の味を試して見てくださいね。
コメント
[…] スロベニアを代表する健康シチュー「ヨータ」 目次 […]