シュコフィヤロカの紋章の話

スロベニアの歴史

スロベニアの各町には紋章があります。例えば首都リュブリャナはリュブリャナ城の上に龍がいたり、ツェリエという町は星が三つあったり、本当にその街の歴史や神話などを上手に反映したデザインになっていて面白いんです。おいおい書いて行きたいと思いますが、今日はシュコフィヤロカの紋章を紹介します。

上の写真がシュコフィヤロカの紋章です。シュコフィヤロカのお城に、冠をかぶった黒人さんがいるのが紋章になっています。おそらくスロベニアで黒人さんが記されているのはこの紋章のみ。おそらくヨーロッパでもこういった紋章は珍しいのではないでしょうか。

これは最初に紋章が決められた時から変わっていないデザインでそうで、語り継がれている伝説があります。

シュコフィヤロカの名前の由来となった、シュコフ(Škof)というのはスロベニア語で「司教」という意味があり、10世紀後半から正式にカトリック宗派の司教たちの街となりました。

シュコフィヤロカ近くのポリャンスカ ドリーナ(Poljanska dolina)という渓谷を通り山道をアブラハムという司教が歩いていました。その時、熊に襲われてしまうのです。その時、彼の召使い(奴隷という説も)の黒人さんが弓で熊を殺し、アブラハムの命を救います。

それに感謝した司教は、感謝の気持ちから「彼を有名にし、これから続く世代にも語り継がれるようにする」というようなことを約束し、冠をかぶった黒人さんがそのカトリク宗派の司教のシンボルとなり、結果として紋章になったということです。

1883年に作られた石造りの噴水に刻まれている紋章。タウンスクエアで見ることができます。

シュコフィヤロカにきた時は、旧市街でこの紋章を探して見たらいかがでしょうか。紋章にまつわるストーリーは本当に面白いです!

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