グロスープリェという、首都リュブリャナからおよそ20㎞離れた場所にグロスープリェという県があります。じつはカルスト地形の場所でもあり、アイスケーブがある鍾乳洞(ジュパノヴァ洞窟)があったり、地理学的にも素晴らしいシンクホールがあるラデンスコポーリェなどまだまだ知られていない素晴らしさを秘めた場所です。
グロスープリェのエンブレム
スロベニアの街は、それぞれエンブレムがありその街を象徴する歴史や出来事がモチーフとなっているので、一つ一つみるととっても面白いのですが、今回は発展都市グロスープリェのエンブレムをご紹介したいと思います。
じっさいのエンブレムが写真にある通りなのですが、黒、白、赤、緑と濃い色が使われ、中央は馬の頭がグロスープリェのGの字をかたどっていますよね。スロベニアの中でもなかなか強烈なデザインだと思います。
まずこの馬の頭ですが、これはグロスープリェの古代時代にさかのぼります。というのも、グロスープリェ市内にある、マグダレンスカゴラという山で鉄器時代に発見された遺跡にあった、4頭の馬の頭のモチーフが見つかったことに由来します。これをスヴァスティカといいますが、起源や発展の意味があるそうです。そういうモチーフをすでに昔の人は考えて作っていたということが驚きです。
ちなみに鉄器時代とは、石器時代の後期。石器時代は初期、中期、後期と分かれているのですが、鉄器時代はまさに後期で、今から3,4万年前のことなんです。マグダレンスカゴラにはこの鉄器時代の時の遺跡が多く発掘されており、リュブリャナの国立博物館にもその一部が展示されています。
オリジナルのものは黒だったので、馬の部分は黒になっております。
そして赤は発展や活発の象徴として、緑はグロスープリェが広がるドレンスカ地方の平野の緑色を象徴しています。
今日は面白い紋章のお話でした!次の街の紋章もお楽しみに。
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