スロベニア人にとって「使える」言語

スロベニアの今

どこの世界にとっても、母国語の他に外国が一つしっかりできることは強みになることは間違いないですよね。外国語がとっても堪能なスロベニア人にとって、どういった外国が「使える」つまり役立つ言語なのでしょうか?

英語ができるのは当たり前!

スロベニアで英語ができるのは当たり前で、履歴書などに書いても突出した能力、とまでは評価されないと思います。つまり、英語ができるといっても、ふーん、という感じ。9歳のころからしっかり小学校で英語を学びますし、色々な映画も吹き替えがないので幼いころから英語を耳にする機会がとっても多いです。英語の他に何ができるのかというのがスロベニアでは大事なると思います。

ドイツ語とイタリア語は「使える」言語にはいります

イタリアとオーストリアの国境に接し、歴史的にも文化的にも両国の影響を受けたスロベニアにとって、この二つの言語は切っても切り離せないものです。ビジネスや観光の面においても、このどちらかの言語が「きちんと」できる人は仕事に就ける確率がとっても高いです。

観光業の場合

友人の話だと、観光ガイドになる場合、旧ユーゴスラビアの規定だと二つの外国語ができる必要があったとのことで、英語の他に何かなはせないといけなかったそうです。彼女の場合は一生懸命ドイツ語を習得したのですが、今はそれが彼女の強みになっています。

今現在はそんなことはないので、外国語が一つできればガイドにはなれますが、英語ガイドはとっても競争率が高いので、それアルファが求められますね。観光客はドイツ系やイタリア人の方がとーっても多いので、この二つの言語ができる人はとってもラッキーです。

ビジネスで

そしてビジネスの場合、ドイツやオーストリアでは車や機械を作って販売している会社が多いですし、悲しいことですがスロベニアよりもビジネスチャンスが多く、給料が高いことから、スロベニアを離れオーストリアやドイツで仕事を探し出している若者もいます。経済的にも強い国ですから、ドイツ語を話せると本当に便利だと思います。

ドイツとの取引になると、英語はさておき、まず探すのはドイツ語ができる人なんですよ。

お友達の話

私の日本人の知り合いカップルが一時期ピランに住んでいました。彼らは英語はペラペラでしたが、スロベニア語はほぼゼロ状態。しかし、ご主人がイタリア語が堪能であったため、ピランでの免許取得や病院での診察などは全部イタリア語でこなしていたそうです。

ピラン、コペルなどのイストリア半島では標識もイタリア語とスロベニア語の二か国語で書かれていますし、地元の人がイタリア語ペラペラだというのは本当だったんだ、と驚きました。

ではハンガリー語は?

スロベニアはオーストリア、イタリアの他にハンガリーとも国境を接してますし、その地域ではイストリア半島と同じようにハンガリー語とスロベニア語で標識など書かれていますが、ハンガリー語はそこまでスロベニアで需要がある感じがしません。まずハンガリー語はとっても特殊で、観光ではもビジネスでもそこまで利用されている印象がないです。

やはり需要は経済にすごく依存しているんだと思ってしまいました。

 

日本語などアジアの言語はまだまだ、、、

最近は韓国のエンタメの力は世界を圧巻していますが、スロベニアも例外ではありません。アニメ、映画、音楽、ファッションなどアジアの人気は高いですが、使えるかといえばまだその域にはいっていないような気がします。その強みを生かすチャンスがスロベニアではまだ少ないのかなと思います。

著者は以前帰国したとき、自分の街の標識が中国語や韓国語で表記されていることや、書店で韓国語や中国語のテキストがたくさん販売されていて、数年の間にこんなにニーズが出てきたんだと驚きました。張り切って教材を買ってスロベニアへ戻ったのですが、まー、使う機会がほぼゼロ!スロベニア人にとってもアジアの言語は文字からして全く似てない言語で、一生懸命勉強してもすぐ忘れちゃう、という悪循環。

まだまだこういうエキゾチックな言語の使用の時期は来ていない気がします。

アルバニア語の通訳の需要がふえるかも?

アジア以外の言語でも中東やアフリカの言語もとってもエキゾチックで需要が上る時期はまだないと思いますが、ひそかにアルバニア語ができる人は有益かもしれません!というのも、アルバニア人(おもにコソボからきていると思われます)のかたのビザ申請書類などの翻訳が必要になってきているからです。

スロベニアではこういった公的な書類は資格を持った翻訳者が翻訳をしないといけないことになっています。例えば、私もスロベニア語や日本語の翻訳通訳はできるのですが、公的書類の提出に関しては、わざわざ正式な翻訳者に料金を払う必要があるのです(全然自分でできるのに)。

思わぬところに、チャンスが来るものですね。

一つでもしっかり外国語ができるに越したことはありません

どういう動機で外国語の勉強をするのかは人ぞれぞれです。生活のため、興味がある、趣味、そして仕事のためなど色々ですが、どんな言語でもしっかりできるようになれば、強い武器になることは間違いないはずです。

著者もスロベニア語なんてとってもマイナーな言語ですが、しっかりブラッシュアップし続けていきたいと思います。

 

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